日活株式会社様は、「映画・チャンネルNECO」をはじめ複数の専門チャンネルを運営されており、多くの映画、ドラマ、アニメコンテンツを取り扱っている企業です。

この度、放送事業者向け納品形態がデータファイル納品へ移行することに伴いファイルベースのクオリティチェックシステムLWKS社のオートQCシステム「QScanPro」を導入されました。今までは30分から2時間以上のドラマやアニメ、映画作品を毎月40~50本分のクオリティチェック作業を、VTR素材の納入時と放送事業者への納入時に実時間を費やし4~5名体制で目視/視聴チェックを行っており、作業者負担は大きな課題でした。





放送事業社に向けてのファイルベースの新たな納品業務に対応する為、QCシステム(LWKS社 QScanPro)を導入。今後増えていく納入先へ効率的、かつ均一なクオリティでファイル納入できるようシステムを構築しました。

「従来の全コンテンツ・フル尺の目視/視聴チェックでは、作業時間と作業負荷に課題がありましたが、QScan Proを採用し放送事業者への新たな納入スタイルに対応でき、今後の作業フローの効率化や作業工数削減の課題解決がされることを期待しています。」

(日活株式会社 メディア事業部門 編成部 コンテンツ制作チーム  
 高階氏(左)高野氏(右) )


 ☑ 検討にあたってのCheck項目

選定に際し事前準備したテスト素材を使い、同一条件の下で複数のQC システムの検証チェックを行いました。
準備した素材は、映像ノイズの有無、黒フレーム挿入素材、フィールドゴースト素材、ドロップ・ノンドロップ素材、PSE パカパカチェック素材、ラウドネス素材等です。

 ☑ 導入の決め手

QScanは、他社製品では検出できなかったテスト素材を多様な検出パラメータの設定調整により全て検出することができ、検証箇所の検出率の高さを評価しました。また、既存のEDIUS 編集システムのAVIファイルを直接読み込める点もワークフローを変える事無く既存環境へ導入を図れる為、評価ポイントとなりました。


   ☞ 具体的には?
 

● 検証作業の効率化を図れる機能
1回の分析で全解析結果をデータベースに保持するシングルパス分析機能は、検査項目のしきい値変更を数秒で結果表示でき、検証ポイントをグラフ形式の波形ベクトルスコープに表示する機能は、検証結果のポイント検索が容易となる為、最も評価した内容でした。

 

● 直観的に利用可能な日本語対応
Webベースのユーザーインターフェースは、ローカル及び各編集ルームのPCからリモートで検証内容のジョブ指定が可能。
また、VGIによるソフトウェアのメニューや検出レポートの日本語化は、高度な専門用語に精通していない者でもスムーズな運用を行えるため、非常に重要な選定項目でした。

 

● 複数素材の同時検証機能
今回導入のQScanProは、最大4本のコンテンツを同時に検証チェックできるため、作業時間の削減や作業要員の効率化に期待を感じました。

 

● 詳細な検出パラメータメニュー
OFCOM勧告に準拠したPSEパカパカチェックをはじめ豊富な対応フォーマットやビデオ品質チェックの項目が標準機能で網羅され、当社が想定する映像やオーディオの品質検証メニューを、納入先ごとのしきい値でプリセット作成可能な点を評価しました。






 ☑ 今後の展望

今後運用が定着した場合の期待効果は、まず第一に担当者によるばらつきが無く納入クオリティの均一化が図れること。第二に、作業の効率化が図れるため、作業時間のコスト削減などの効果が見込めると考えています。

また、検証コンテンツの4K化や、納入先がますます増えると想定されることからQCコンテンツ数、処理時間の増加が予想されます。そのため、よりQScanProを効率に利用出来るよう検証メニューの設定ノウハウを蓄積していきたいと考えております。LWKS社には、検証スピードの向上やプリセットメニューの追加など、益々の作業効率向上の機能開発を期待しています。




  会社名 日活株式会社 <印刷用PDFファイル>
  設立 1912年 9月 10日 ダウンロードはこちらから
  URL https://www.nikkatsu.com/  
       



   
QScan 製品紹介ページ


記載情報は取材時(2019年 5月)におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承ください。